なぜ歯科医院で管理栄養士が求められる?役割や業務内容などを紹介
2023年08月31日
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皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士の高岡です。
管理栄養士ってどこにいるイメージでしょうか?
多くの方は病院や学校、保健所、高齢者施設などをイメージされるかと思いますが、
最近増えているのが歯科医院で働く管理栄養士!
私自身も周りからまだまだ珍しがられますが、歯科医院にとって管理栄養士は必要不可欠な存在なのです。
今回は歯科医院での管理栄養士の働き方についてお伝えします。
なぜ歯科医院で管理栄養士が求められるのか
なぜ最近、歯科医院で管理栄養士が求められて始めたのでしょうか?
その理由をみていきましょう。
歯科医院に管理栄養士がいる理由
歯科医院といえば、「歯が痛くなったら行く場所」でした。今でもそういったイメージの方々も多いかと思います。
しかし今では歯科医院は、むし歯や歯周病の治療をする場所ではなく、むし歯や歯周病を“予防”するための場所に変わってきています。
高齢社会となった今の日本では、健康寿命を延ばすということが一つの目標となっていますが、健康寿命と密接に関係があるのが、残っているご自身の歯の数です。ご自身の歯が残っている数が多ければ多いほど、健康寿命が長いということはもう研究データが出ています。
だからこそ、咀嚼能力を含めた食べる機能や能力を改善し、患者さんの健康状態を歯科医院で改善していくことが重要になってきています。
口腔内の機能がすでに悪化し健康にまで支障をきたしている患者様が、食事を楽しむことができるようになるためには、むし歯や歯周病の治療を行うだけでなく、患者様に合った食習慣を確立していくための栄養指導が必須です。
だからこそ食のプロフェッショナルである管理栄養士が歯科医院にいることで、患者様の口腔内の健康から全身の健康までトータルのヘルスケアをサポートすることができます。
歯科医院での管理栄養士の役割
歯科医院で働く管理栄養士の役割は、歯科医院に来院する患者さんの健康に対する価値観を高めることです。
私が今までお話をした患者様のなかでも、
「私なんて健康になれるかしら…」
「あともって2〜3年だよ」
とおっしゃっている方々も多くいらっしゃいます。
今のままで本当に健康を維持できるのか、色々な健康法を試してみているけど正しい方法なのか、健康になって孫と遊びたい!など様々なお声を聞きながら、患者様の理想を引き出し、生活習慣の改善に繋げることができます。
全身の健康に直結する食べ物の入口は口腔です。
しっかりと噛めない口腔状態であることにより、栄養が偏り、低栄養になり、筋力の低下によりさらに噛めなくなり…と負のスパイラルに陥ってしまうケースはよくあります。
健康への入り口である口腔を診ることができる歯科医院で、いかに患者様の負のスパイラルを止められるか・もしくは負のスパイラルに入らないように予防するかが大切です。
そこで重要な役割を担うのが、歯科管理栄養士です。
患者様に現状を認識してもらい、お口と身体は大きく関係していることや今後このままの習慣が続くとどのようなことが起こるかなどのリスクをしっかり共有していくことが重要です。
患者様が自身の口腔内に関心を持つことで口腔内の環境が良くなれば、自然と食事や生活習慣にも変化が見られます。そうすれば、患者様の全身の健康へも大きく貢献できます。
歯科医院での管理栄養士の業務内容
ここまで歯科医院での管理栄養士の意味や役割をお伝えしましたが、実際にはどのような業務内容があるのでしょうか。
口腔に関するカウンセリング
入れ歯が入りたてで上手く噛めない、嚥下障害がある…といった患者様などはもちろん、その他口内炎ができやすい、治療中で食事が噛みづらいなど、様々な患者様の口腔環境や歯に関するお悩みについてカウンセリングをします。
また当院では口腔機能検査を行なっており、検査によって数値データを出すことにより、客観的に患者様の口腔機能を評価し、それに対する改善に向けた指導とトレーニングも行なっています。
定期的に状態をチェックし、患者様と一緒にお口の中のお悩みを改善していきます。
栄養指導
毎日の食生活の指導を行うことも、管理栄養士の大切な業務です。
歯科で栄養指導??とまだまだ思われがちですが、食習慣を整えることにより、口腔内に生息する細菌や微生物の口内フローラのバランスが整い、歯周病やむし歯のリスク低下に繋げることになります。
逆に食習慣や食生活が乱れてしまうと…
- むし歯
- 歯周病
- 歯が抜けることによる咀嚼力低下
といったことにつながってしまいます。
これらをそのままにしてしまうと、皆さんがよく聞くような生活習慣病を引き起こすと言われています。
代表的なものは、
- 糖尿病
- 脂質異常症
です。
それらが発症することにより、高血圧や腎症、最終的には死因となる心筋梗塞や脳卒中にまで繋がってしまいます。
まずは、これらの根本となる生活習慣の改善と口腔内の健康が大切です。
また、ライフステージによっても歯科医院での管理栄養士の活躍のしどころは様々です。
乳幼児…歯の萌出時期に合わせた正しい離乳食の移行の仕方や食べさせ方の指導、また口腔機能発達不全症の予防
中高生…部活中の飲み物に対する指導(スポーツドリンクや炭酸飲料などによりむし歯が多発しやすい)
成人…甘味の食べ方の指導、歯周病予防の食指導
高齢者…口腔機能低下予防の指導
以上のようなものがあります。
訪問診療での勉強会
最近では、さまざまな理由から来院することが難しい患者様も多く、歯科の訪問診療の需要が増えています。
訪問診療の際に医師と一緒に同行し、患者様や同居されている方に向けて食事指導などの勉強会を実施する医院も存在します。
勉強会で使用する資料の作成などを任される場合もありますので、パソコンに関する基本的な知識も求められます。
受付業務
歯科医院での管理栄養士としての仕事のメインはカウンセリングや栄養指導ですが、受付業務につくこともあります。
お会計や予約を取ったり、電話対応をしたり…とする中で患者様とコミュニケーションを取り、信頼関係を深めることができます。
歯科医院での管理栄養士は様々な業務に携わり、歯科医院の運営にとって、重要な役割を担っています。
小児歯科にも管理栄養士が在籍する理由
近年、一般歯科だけではなく、小児歯科にも管理栄養士が在籍するケースが増えています。
子どもに向けた食事指導
子どもの頃によく噛むこと習慣をつけることで、歯や顎の骨などの成長に繋がります。
お子様の年齢や成長、歯の萌出具合に合わせて、正しい食習慣を身につけていただき、健康に対する意識を高めておくことが、将来起こり得る生活習慣病の予防になると考えられています。
口腔機能発達不全症の子どものサポート
近年、口腔機能発達不全症による患者数が増加しています。口腔機能発達不全症は、口腔内の機能がうまく発達せず、舌の力や噛む力が弱くなる症状です。それにより、歯並びや姿勢に影響が出たり、小児の頃から栄養に偏りが出てしまったり、と歳を重ねた時にも悪影響が出てしまうことが考えられます。
健康的な食習慣を維持できるよう、管理栄養士が食習慣・食事環境に対して指導するといった取り組みがあります。
離乳食指導
歯がまだ生えていないお子様の食生活を守るために離乳食の指導を行う場合もあります。
正しい離乳食の与え方はお子様によって様々です。SNSなどの情報が飛び交う中、困惑しながら離乳食にチャレンジしている保護者の方が多くいらっしゃいます。
間違った離乳食の与え方をしてしまうと、将来的な歯並びや顎の発達など、お子様の身体的な健康に大きな影響を及ぼす可能性があります。
管理栄養士が、正しい離乳食の与え方やお子様との関わり方を指導しています。
また、シンプルに偏食や好き嫌いなどのご相談に乗ることもあります。
歯科医院での管理栄養士の一般的な年収や待遇
様々な業務を担う歯科医院の管理栄養士ですが、給与や待遇はどうなのでしょうか?
雇用形態は正社員やパートなど様々ですが、正社員が多い傾向にあります。
正社員の場合
正社員の場合の給与については、月収18,5~35万円と幅広いです。よって年収も220〜420万円あたりとなります。
福利厚生面や定休日などは医院によりますが、基本的に週休2日制のところが多く、年間休日数も120~130日前後と、比較的多い傾向があります。
夏期休暇や年末年始休暇など、長期休暇が取得できる職場も多いです。
パート・アルバイトの場合
パートやアルバイトの場合は、時給1,000円~2,000円のところが多いです。例えば1日8時間、週3日勤務で計算すると年収115〜230万円くらいとなります。
待遇面は医院によっても様々であるため、求人情報は詳しく見ておくようにしましょう。
まとめ
うえの歯科医院ではリクルート専用ページを運営しております!管理栄養士の採用も行なっており、見学説明会のお申し込みも受付しております。
よろしければお問い合わせください。お待ちしております♪
【 所属 】
医療法人VERITAS理事長
国際インプラント学会(ICOI)会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医