歯科衛生士の業務はどこまでできる?やってはいけないことを解説!
2025年01月16日
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皆様こんにちは!
横浜市鶴見区にありますインプラントのヴェリタスインプラントサロン横浜歯周病治療のうえの歯科医院歯科助手・管理栄養士兼トリートメントコーディネーターの高岡です。
歯科衛生士という職業は耳にしたことがあっても、何をする人なのか?歯科医師の治療のアシスタント?歯科助手とは何が違う?など、意外と歯科衛生士の業務内容は知られていないのが現状です。
今回は、歯科衛生士の業務について、できること、できないこと、そして歯科医師の監視下で行える業務など、詳しく解説していきます。
■歯科衛生士の主な業務内容
歯科衛生士という名前の通り、歯科衛生士は歯の衛生状態を保つ仕事を行いますが、歯科衛生士の仕事は、単に歯を磨くことだけではありません。患者さんの口腔内の健康を総合的にサポートする重要な役割を担っています。
そんな歯科衛生士の主な業務は、大きく分けて以下の4つに分類されます。
◇歯科予防処置
まず一つめは、歯科予防処置です。つまり、むし歯や歯周病を予防するための処置です。
実際の処置の内容としては、歯石除去、PMTC(プロフェッショナルメカニカル歯面清掃)、フッ素塗布などを行います。
◇歯科保健指導
続いて、歯科における保健指導です。
患者さん一人ひとりに合った口腔ケアの方法や食生活指導、禁煙指導などを行い、セルフケア能力の向上をサポートします。
◇歯科診療補助
続いて、診療補助です。歯科医師の診療をサポートする業務です。治療器具の準備や患者さんの口腔内の清掃、印象採得などを行います。
◇口腔機能訓練
4つめは、口腔機能訓練です。口の周りの筋肉を鍛え、口の機能を改善するためのトレーニングのことです。
歯をきれいに磨けたとしても、食べる、話す、呼吸するといった口腔機能が備わっていないと身体の健康が保てません。このような口腔機能を総合的に高めるために、患者さんの口腔の状態を評価し、個々の患者さんに合った口腔機能訓練プログラムを作成します。また、患者さんに正しい運動方法を指導し、モチベーションを維持するためのサポートも行います。
■歯科衛生士がやってはいけない業務
歯科衛生士は、歯科医師の指示のもとで業務を行います。ですが、歯科医師の監視下でも歯科衛生士ができない業務があります。
具体的には、以下の行為は歯科衛生士が行うことができません。
*歯の切削
*歯の神経を抜く行為
*歯肉の切開や歯の抜歯
*レントゲン撮影
これらの行為は、歯科医師の専門的な知識と技術が必要となるため、歯科衛生士が行うことは法律で禁止されています。
■歯科医師の監視の下で歯科衛生士が行える業務
歯科医師の監視の下であれば、歯科衛生士は以下のように様々な業務を行うことができます。
◇歯石除去
専用の器具を使って、歯の磨き残しである歯垢が固まった歯石を取り除きます。歯科医院の器具を使わないと歯石を除去することはできません。
◇ホワイトニング
医療機関で使える薬剤を使用して、歯の黄ばみを分解して歯を白くするホワイトニングができます。
◇麻酔注射
「臨床歯科麻酔認定歯科衛生士」という認定資格を持てば、歯科衛生士でも麻酔注射を行うことができます。
◇歯周組織検査
歯周ポケットの深さや歯の磨き残し率、歯の揺れなどをチェックする検査を行います。
◇歯科矯正ワイヤーの交換・装着
矯正歯科では、歯科衛生士が歯科医師の指示のもとで、矯正ワイヤーの交換や、装着も行います。
これらの業務は、歯科医師の指示のもとで、安全に実施することができます。
■歯科衛生士の業務に関するよくある質問
Q. 歯科衛生士が行うとグレーゾーンになる業務は?
歯科衛生士の業務範囲は明確に定められていますが、歯科医療の進歩や各歯科医院の体制によって、その境界線が曖昧になることがあります。特に、レジン充填やセラミックの調整といった、歯の修復に関わる業務は、歯科衛生士が行う場合、グレーゾーンとなる可能性があります。
◇レジン充填の調整セット
レジン充填は、プラスチックの一種であるレジンを用いて、虫歯でできた穴を埋める治療法です。歯科衛生士がレジン充填を行う場合、歯科医師の指示のもと、比較的簡単な処置に限られます。
歯科衛生士が行う場合の注意点としては…
必ず歯科医師の指示のもとで行う必要があります。また、複雑な処置は歯科医師が行う必要があるため、歯科衛生士が行うのは簡単な処置に限ります。高い技術を要する治療では精度が低いと充填してレジンが取れてしまったり、見た目を損なってしまう、噛み合わせに影響が出てしまうこともあります。
◇セラミックの調整・セット
セラミックは、天然の歯に最も近い素材で、審美性に優れている詰め物や被せ物の一種です。セラミックの調整は、高度な技術を要するため、一般的に歯科医師が行います。
歯科衛生士が行う場合、セラミックの調整自体は歯科医師が行いますが、歯科衛生士は、歯科医師の補助として、器具の準備や患者様の口腔内の清掃などを行う場合があります。
以上のように歯科衛生士業務のグレーゾーンがあるのには、以下のような理由があります。
*法律の解釈の難しさ: 歯科衛生士法は、歯科衛生士が行える業務について詳細に規定しているわけではありません。
*歯科医院ごとの体制: 各歯科医院の体制や、歯科医師と歯科衛生士の役割分担によって、業務範囲が異なる場合があります。
*歯科医療の進歩: 歯科医療は日々進歩しており、新しい治療法や材料が開発されています。それに伴い、歯科衛生士が行える業務の範囲も変化していく可能性があります。
■まとめ
歯科衛生士の仕事は、患者様のお口の健康を総合的にサポートする重要な役割を担っています。歯科医師の指示のもと、専門的な知識と技術に基づいた業務を行い、患者様のQOL向上に貢献しています。歯科衛生士の仕事に興味がある方は、ぜひ歯科衛生士を目指してみてはいかがでしょうか。
うえの歯科医院では歯科衛生士の採用活動も積極的に行っていますのでよろしければお問い合わせください。
うえの歯科医院リクルート
https://www.veritas-recruit.jp

【 所属 】
医療法人VERITAS理事長
国際インプラント学会(ICOI)会員
厚生労働省認定歯科医師臨床研修指導医